たとえば胸騒ぎ

私を構成するいくつかの、あの時と今とこれからと。あるいはそのカケラ。

2020-01-01から1年間の記事一覧

静かな熱狂

朝を待つ真夜中のように 今 静かに熱狂する

まだ何も始まっていない世界

こどもの頃からひとり遊びは得意。 今もひとり遊びみたいなもんなのかな。 まだ何も始まっていない世界のすみっこで すでにそうであるとして アヒルのように泳いでいる。 孤独は心の鏡 孤独は見上げる空 孤独は悪魔の耳打ち 孤独は天使の口笛 孤独は静けさの…

あたらしい風

夢中になれることの前では ごはんが冷めたって平気。 エンジンかかってきた。 あたらしい風は タイムラグとともにやってくるらしい。

イカロス

分厚い灰色の雲をこじ開け まるで奇跡なんじゃないかと思うような 黄金色に光る夕陽。 ビルの窓も 高速を走る車も 田んぼも家も山も 街が 全部全部光っている。その美しさに 一瞬で目も心も奪われてしまった。私の顔も照らされて まぶたに残った緑色のチカチ…

螺旋

なんだか 懐かしい場所に戻ってきた感じ。 上から見たら同じところにいるようでも 横から見たら 違うところにいる。 きっと螺旋階段のように ぐるぐるぐるぐると回りながら 少しずつ空に近づいていく。 ここは 私の心の中。 ただいま。 今扉を開けるよ。

遠雷

気がつくと 天窓から差し込む光が途切れていていた。 パソコンの液晶画面の明るさと集中していたせいで 部屋が随分と暗くなっていたことに気づかなかった。 パソコンの時刻表示を見たら まだ17時台。 遠くから少しずつ近づいてくる雷の音がする。 久しぶり…

光の輪郭

もしもタイムマシンがあったら。 もしもタイムマシンがあったら あの頃の自分と話をしてみたいと思う。 自分が 一番自分であったあの頃。 昨日 その当時よく一緒に行動していて いろんな刺激を与えてくれた人が 今年の初めに亡くなっていたことを知った。 最…

アイデンティティ

大切すぎて マトリョーシカのようにしまい込んでしまった思いが 本当にそうだったのかどうか ふと わからなくなってしまう時がある。 奥深い場所に 誰にも見つからないようにそっと置いて いつか そのうちいつかと。 愛情過多で 根腐れしてしまわないうちに…

あの海

なんだか海に行きたくなったけど 目を閉じて 今まで知っている たくさんの海を思い出すことで折り合いをつけ 大事なことがあることに気づいたからには それを実行する計画を立てることを優先した。 ちょうど 今読んいる小説の主人公が お盆に 海が近くにある…

すべてわかる必要はないのかもしれない

ことばに意味を感じる時 何らかの意思が反映されている。 状況に意味を感じる時 何らかの意思が反映されている。 それは 他の誰でもなく まぎれもない自分の意思だ。 敏感でもいいんだよ。 違和感は 未来を照らすサーチライトです。 だから 怖がらないで も…

ビター&スイート

コインの表と裏のように 良いとか 悪いとか どちらかの側面だけでは成立しないのが 人生なのだとしたら 良いも 悪いも 本当はないのかもしれない。 出来事がそこにあるだけで。 風に吹かれてクルクル回る風見鶏のように あっちに向いたり こっちに向いたり。…

さよならドラマチック

心が平穏でいられなくなるような出来事が起きた時 ドラマはいらない と思う。 そんなもの望んでいない と。 起こったドラマの その向こう側にあるもの たとえば この喜びを最大限に感じる“ため”に あの嫌な出来事はあったのか とか。 そんなのいらない。 わ…

ただそれだけのことで

洗濯機を回しながら 普段しないところまで掃除をした。 美しい音楽を聴きながら 伸び放題だった髪を切る。 ただそれだけのことで 綺麗な水で身体が満たされるようだ。 物干し台に続く細い階段に切り取られた小さな四角い空が 束の間の晴れ間に白く光っている…

夜にとける時

新幹線の左側の窓の向こうの山と山の切れ間に 低く 雲の隙間の青空が見える。この薄い水色は 昔好きだった色だな なんだか懐かしいな なんだったっけな なんて思いながら トンネルをひとつ抜けると もう違う空の色になっていた。 どこかの外国の いつもはき…

心の雨漏り

久しぶりの実家に戻る手前の横断歩道で 信号が赤から青に変わるのを待ちながら まるで 引っ越してからの日々が 全くなかったかのように 今いる場所に 強く感じるリアル。この一ヶ月半は 夢の中だったんだろうか。変化を求めて 新しい環境に飛び込んでから 地…

雨の日のお散歩

雨の公園で遊ぶ小学生くらいの男の子たち。 すべり台の下に集まって びしょ濡れになりながら奇声をあげてはしゃいでいる。 わざと雨に濡れるのは興奮するよな。 通りがかった小学生くらいの女の子とお母さんが それを見てクスクスと笑う。 二人は相合傘。 私…

微熱

まるで生まれ出る前みたい。 チューニングの調整中。 そして 強制終了からの 最新バージョンへ。 そういうことなのね。 わかったってば。 床に映る影がガチャピンみたいだ。

うまく鳴けない猫

人恋しいとか 今までの私には あまりなかった感情。 今まであまりなかった感情の芽生えが 多分 新しい出会いを 連れてきてくれたりするのですね。季節は巡るのです。 アン・ドゥ・トロワ アン・ドゥ・トロワ 季節は巡るのです。にゃあ。

馴染ませる

坂の途中で ふと立ち止まり 振り返る。 美しい夕焼けだ。 新しいこの場所で暮らしていくために ゆっくりと ゆっくりと この心と身体を 馴染ませていく。

息吹

昨年の夏に枯れたはずだった植物たちが 私の小さなベランダで 仕事机の周りで 春の光を浴び 命が息づいている。 ワイルドストロベリーにいくつもの白い花が咲き実がなり デイジーが茎を伸ばしてたくさんの黄色い花を咲かせようとしている。 うちに来てから …

火星歩行

深夜のイエローマジックショーで 眠気も吹っ飛んだ。 YMO が揃ってて興奮する。 こどもの頃は ふたつずつ離れたお姉ちゃんと従姉妹3人が集まると ドラマや漫画やミュージシャンになりきる ごっこ遊びをしていて YMO なら 私は坂本さんだった。 3人の好みが…

『セクシーボイス アンド ロボ』

押入れの中をゴソゴソしてたら 『セクシーボイスアンドロボ』のDVD BOX が出てきた。 世界の秘密を解く鍵が 『セクシーボイスアンドロボ』にはあるから あの頃 大事なことは忘れちゃダメだ と思って 買ったんだった。 一緒に入っていたブックレットのプロロ…

画竜点睛

12月から始めたあることで 週のうち数日は お昼ごはんは外食。 数件見つけたお気に入りのお店を その日の気分でローテーションさせながら 短い時間 小説に意識を集中させて読む。 読み始めた小説も 私の時間経過とシンクロするように シーンは 冬から春にな…

時が鳴る

まるで睡眠学習のように ここのところ 朝 目覚めた瞬間にはすでに鳴っていて 気づけば一日中 頭の中をループ。 その時々に 予め用意してあったかのように 音楽が その時々に 寄り添い その時々を 鼓舞する。 今は迷わず進め と 時を知る。 あなたは あの時 …

アタラクシア

罪悪感を手放せたなら もっと自由になれるだろう。 あの テニアンの海。

とろける

自己肯定感と真逆の言葉や歌で 各々が奥底に内包する美しいものを呼び覚ます 美しい人たち。 否定すればするほど 浮かび上がってしまうのが真理なのか。 自然にではなく 何かのきっかけによって化学変化を起こしていく心のカタチを 顕微鏡で覗けたらいいのに…

自分がわかっていればいいこと

仕事帰り 家まであと少し。 横断歩道を渡り終えて女性ふたり組みとすれ違った。 その時 考え事をしながら歩いている私の頭の中に ダイレクトに言ってるんじゃないかというくらい鮮明な声で 「おこらないおこらない」 と その言葉だけが飛び込んできた。 すれ…

情熱の行方

先日の高校での講義について 学生さん達からの感想がポストに届いていた。 つたない私の話の中から 何かしらを感じてくれた若い人たち。 そこに書かれている素直な言葉に なんだか 私の方が救われる気持ちになった。 読み終え メールを確認していたら と或る…

コールアンドレスポンス

眼鏡を外したままで見る車窓の景色は輪郭が曖昧で 距離ではなく 時空を移動している感覚になった。 移動中 貪るように読んでしまった『よるのふくらみ』。 乗り換えのホームで 微妙にずれながら重なる上下線のアナウンスと踏み切りの音とが 心地悪く混ざり合…