たとえば胸騒ぎ

私を構成するいくつかの、あの時と今とこれからと。あるいはそのカケラ。

画竜点睛

   

12月から始めたあることで

週のうち数日は

お昼ごはんは外食。

 

数件見つけたお気に入りのお店を

その日の気分でローテーションさせながら

短い時間

小説に意識を集中させて読む。

 

読み始めた小説も

私の時間経過とシンクロするように

シーンは

冬から春になった。

 

気がつくと

登場人物たちと積み重ねてきた時間の分だけ

あたかも存在しているかのような

彼ら。

 

目で追っていた文章が反響する頭の中で

私と彼らの声が

ダブル・トラックのように重なり

やがて

彼らの声だけが残り

初見の言葉たちが淀みなくリアルに語りかけてくる不思議。

  

彼らの物語は

いよいよ

クライマックスに差しかかろうとしている。

  

そして

4ヶ月前とは違う世界を見ている私がいる。