たとえば胸騒ぎ

私を構成するいくつかの、あの時と今とこれからと。あるいはそのカケラ。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

満月の夜はだいたい雨

仕事で 大勢の人が集まる場所に行く必要があった。 その日 与えられ期待される役割を 礼儀正しく 笑顔でやりきった。 でも 気持ちがダメだった。 モヤモヤが止まらない。 かつて 大勢の人が苦手 自分のやりたいことしかやりたくない なんて言ってられない状…

観察する

変わること。 変わらないこと。 胸騒ぎのその理由は 無意識が知っている。 胸の奥ではためく輪郭は道しるべ。 宇宙のリズムに乗っかって 進め、進め。 イメージの その先。 白の中へ。

鴨方

誕生日に しばらく行けてなかった おじいちゃんおばあちゃんのお墓参りに行った。 おじいちゃんおばあちゃんのお墓が在る場所は 幼稚園の頃の遊び場でもあったので 懐かしく 心地よい 故郷のような場所だ。 そこは 小高い山の中腹で 空が近く広く 木々が青々…

足の爪

足の爪が 気づかぬうちに すっかり伸びていた。 風呂上がりに ヨガのポーズのような姿勢になって 爪を切る。 いつから 夜に切ることに 抵抗なくなったんだっけ。 罪悪感のカケラもない。 そういえば おじいちゃんの足の爪を切ってあげたことがあった。 亡く…

発光する命

いつもちゃんと奇麗にして テキパキとしている女の子が その日は なんだか全体的に モワッ としていた。 2ミリくらい 宙に浮いてる感じ とでもいうか。 その日 「ちょっと風邪ひいたかもしれない」 と言う彼女は 体調が万全でないにもかかわらず 約束してい…

『包帯クラブ』

『包帯クラブ』という小説が在る。 随分前に読んだ。 たしか 映画にもなってたな。 私は有り難いことに 入院したことが一度もなくて 大怪我もなくて だから 小さい頃 やたら 包帯を巻いている人に憧れた。 なんか 特別感 というか 非日常感 があった。 電車…

真夜中

透明な時間が あっけなく日付を跨いだ。昼間の潮の匂いを思い出す 真夜中。海に猫。約束は苦手なの。大切なものが見えなくならないくらいの 光があれば大丈夫。

音がつくる風景のカタチ

ストレリチアが どくどくどくと 水を吸い上げる。 その音が聞きたくて 乾いた土に水を注ぎ 息をひそめて 耳をくっつける。 YouTubeでは少年が 幼く甘く頼りなげな声で ギターをかき鳴らし 歌う。 パタパタパタパタと 上空を進む ヘリコプター。 ゴミ回収の車…

新しい靴

たとえば 靴を買う時 というのは どんな時だろうか。 新しい靴 と言われて思うのは 物理的な意味での新しい靴と これから新しく何かが始まる その予感を含んだイメージ あるいは そのために必要なアイテムの その象徴としての、靴。 いずれにしても なんだか…

『君の名前で僕を呼んで』

何となく気にはなっていて すっかり忘れていた。 たまたま目にしたタイトルに引っかかり 何だったっけ? と検索。 あ、観たかった映画だよー。 アブナイアブナイ。 上映終了まであと数日。 スケジュールをチェックすると 行けるのは今日のみ。 よし。 行ける…

或る窓辺

前世があるとしたら、の話。 私は 靴職人のドイツ人男性 だったことがあるらしい。 いくつかある前世のうちで 今の私に影響を及ぼしている人 ということらしいけど 妙に納得するところがある。 こどもの頃 なりたかった職業は 靴屋さんか帽子屋さんだった。 …

金曜の夜の公園で

なぜだか理由は分からないけど やたら好きだな とか 心地いいな とか ついついやっちゃうな というようなことが私にはある。 誰でもひとつくらいは そんな なぜだか理由は分からない My Favorite Things があるんじゃないかと思う。 諸行無常の真理で言えば …

彼の日常、私のリアル

日本からサイパンへの直行便が5月6日になくなる というニュース。 久々に目にした懐かしい名前に 蘇る記憶。 かつては 日本から一番近い南の楽園 とかなんとかいうキャッチコピーで グアムやサイパンは人気だった。 そして時代は移り変わる。 はじめての海外…