たとえば胸騒ぎ

私を構成するいくつかの、あの時と今とこれからと。あるいはそのカケラ。

『セクシーボイス アンド ロボ』

 

押入れの中をゴソゴソしてたら

セクシーボイスアンドロボ』のDVD BOX が出てきた。

 

世界の秘密を解く鍵が

セクシーボイスアンドロボ』にはあるから

あの頃

大事なことは忘れちゃダメだ

と思って

買ったんだった。

 

一緒に入っていたブックレットのプロローグには

こう書いてある。

 

「私にとって世界は家と学校とコンビニで出来ている。

    その中で私はうまくやり過ごす。

    その角を曲がるまで、そう思っていた。

    その角を曲がると、世界は私が思っているよりもっと複雑で、

    馬鹿馬鹿しくて、激辛で、泣きたくなるような途方もなくお値打ちの、

    とにかく、私が考えているのとはまるっきり違うものだった。」

 

テレビで放送されていたのは

13年前の

ちょうど今頃の季節。

 

あれから世界は

いくつもの角を曲がりながら

ゆっくりと

ゆっくりと

変わった。 

 

人は

いろんなことを忘れながら

日々を更新していく。

 

だけど最近

押入れに仕舞い込んでしまっていたみたいないろんなことの全部全部が

乱雑に浮かんだり沈んだりしながら

始まりのための準備を整えているのを感じる。

  

忘れたくないことだけを

忘れずにいられたらいいのに。