たとえば胸騒ぎ

私を構成するいくつかの、あの時と今とこれからと。あるいはそのカケラ。

イカロス


分厚い灰色の雲をこじ開け
まるで奇跡なんじゃないかと思うような
黄金色に光る夕陽。

ビルの窓も
高速を走る車も
田んぼも家も山も
街が
全部全部光っている。

その美しさに
一瞬で目も心も奪われてしまった。

私の顔も照らされて
まぶたに残った緑色のチカチカ。

飴に黄金糖って名前をつけた人も
こんな夕陽を見たのかな。


イカロスの気分。