たとえば胸騒ぎ

私を構成するいくつかの、あの時と今とこれからと。あるいはそのカケラ。

プルート

 

夜明け前の空に

冬の到来を告げるオリオンが光っていた。

 

季節は

決してうしろを振り向かず

次の季節にバトンタッチする。

 

小学生のころ

毎日のように通ったプラネタリウム

 

神話はもう

忘れてしまったな。

 

出崎海岸に寝転んで

降る星たちを数えていたのは

今ごろの季節だったかな。

 

科学技術の発展によって発見され

またそれによって

惑星ではなくなった冥王星

 

はかないものに惹かれてしまうのは

限りがあるからだろうか。

 

 さよならの美学。